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「ワキガ・多汗症」手術法③

●皮下組織吸引法
ワキに直径数ミリの小さな穴を開け、そこから「カニューレ」という細い管を差し込み、汗腺類を掻き取りながら吸い取ってしまう方法です。この手法は、腹部や太ももなどの脂肪を吸引してスリムにする「脂肪吸引」の美容技術と同じものです。皮膚を切開するのではなく、小さな穴を開けるだけなので、傷跡もほとんど残らず、体への負担が極めて軽いことが最大の特長です。

さらに、術後の回復も早いので、入院の必要がない手軽さも大きなメリットでしょう。現在でも「ワキガ・多汗症」の治療として主流になっており、多くのクリニックで採用されている方法です。しかし、吸引法の場合もやはり汗腺類を完全に除去することは難しく、十分な治療効果があがらないこともあります。症状が重い患者さんですと、手術後にも「まだ少しニオイが残る」ということがあるのも事実です。

従来の欠点をクリアしたのが「超音波治療」です。これまでさまざまな治療法が考案されてきましたが、「超音波治療」は、これら従来の治療法が抱えていた問題をすべてクリアできる、現在では最先端の治療法です。

「ワキガ・多汗症」手術法②

●皮下組織掻爬法
ワキに小さな切り込みを入れ、そこから「キューレット」と呼ばれる、スプーン状の器具を差し込んで汗腺類を掻き出す方法です。この方法を用いると、先に挙げた手術法に比べて傷跡も比較的小さくて済むことが最大のメリットです。しかし、小さな穴から手探りで汗腺類を掻き取るので、やはり熟練した技術が必要です。経験の浅い医師では、周辺の組織を傷つける可能性もあります。その結果、術後の回復に時間がかかったり、逆に慎重になりすぎて汗腺類が取りきれず、十分な効果が得られなかったりという事態も考えられます。この方法も、最近では治療効果や術後経過の不安定さから、次第に行われなくなっているようです。

●皮下組織削除法
皮下組織掻爬法ではキューレットというスプーン状の専用器具を用いましたが、皮下組織削除法は、ハサミ状の専用器具を使って皮膚内の組織を均一に削ぎ取るという方法です。この器具は、片方の刃に当たる部分にはローラーが、もう片方には皮下組織を掻き取るための刃がついています。ワキに1センチほどの切れ目を入れて、刃の方を皮下組織に差し込みます。そしてローラー部分を皮膚表面に当て、転がしながら皮膚内の組織を均一に削ぎ取っていきます。この方法は、上手く施術すればアポクリン汗腺だけでなく、エクリン汗腺や皮脂腺まで取り除くことが可能で、「ワキガ・多汗症」の両方を治療することが可能です。

しかし、一度に広範囲の施術をすることは難しく、それが最大の欠点と言えるでしょう。ワキ全体を行うには、結局、数カ所に切れ目を入れますから、小さいとは言え、多くの傷跡が残ってしまうことになります。また皮膚を薄く削り取るため、皮膚に黒ずみが残りやすく、かなり熟練した医師の技術が要求されます。技術が未熟だと、皮膚に穴を開けてしまう可能性もあります。3日間の入院と、術後1週間はワキを固定しておく必要があるなど、手術後の生活への支障も覚悟しなければなりません。手軽さという点から考えると、まだ課題の残る方法かもしれません。

「ワキガ・多汗症」手術法①

●切除法
最も初期段階で行われた古典的な方法で、ワキ毛の生えている部分に沿って、皮膚を皮下組織ごと根こそぎ切り取ってしまうものです。汗とニオイの原因になる汗腺類を完全に除去するという治療の目的はしっかり果たすことができます。しかしながら、この術法には大きなデメリットがありました。まず切除範囲が広いために、脇の下に比較的大きな傷跡が残ります。ジグザグに切れ目を入れることで、少しでも傷跡を目立たなくする方法も試みられましたが、やはりノースリーブや水着を着るには勇気がいる程度の傷跡になる場合が多かったのです。

切除後の縫合には、残った皮膚を引き寄せることになるので、腋が引きつってしまい、人によっては腕の上げ下ろしに支障をきたしたり、血管や神経を圧迫することで、むくみや運動障害などの後遺症が現れたりすることもありました。切除範囲が広いということは、手術中の出血も多くなりますから、完治するまでに二週間の安静が必要でした。これらのリスクを考えると、そうそう気軽に受けられる方法とは言えません。現在はこんな乱暴な治療を行っている医療機関はないと思われます。とは言え、この切除法がもたらした問題点こそが、いまだに「ワキガ・多汗症の手術は後遺症がコワイ!」という印象を多くの方に植え付ける要因になってしまったように思われます。

●剪除法
脇の下に数センチの切れ目を入れて皮膚を裏返し、目視によってアポクリン汗腺を確認しながら切り取っていく方法を、勢除法または反転勢除法といいます。切除法のような皮膚を根こそぎ切り取るわけではないので、術後の引きつれなどは起こりにくいという長所があります。しかし、皮膚にメスを入れることに変わりはないので、傷跡や色素沈着が残ってしまうことは免れません。厳に寄るシワに合わせて切開するなど、工夫は凝らされてきましたが、傷跡をなくすことは不可能です。腋全体に分布しているアポクリン汗腺を全て除去するためには、それに応じて傷跡も大きくなり、出血量も多くなりました。よって術後の回復に時間がかかる場合もあります。

剪除法が抱えるもう一つの問題点は、ワキガは治せても、多汗症を治すのは困難だという点です。ワキガ体質の人は同時に多汗症の症状を持っていることがよくありますので、せっかく手術をするなら、同時に行いたいもの。ですが、多汗症を引き起こしているエクリン汗腺は、アポクリン汗腺よりも皮膚の浅い部分にあります。そのため、これを切除しようとすると、皮膚を薄く削ぎ落とすような極めて高度な技術が必要になり、下手をすると皮膚に穴を開けてしまう可能性もあります。同時に行うには、医師の熟練した高い技術が要求され、時間もかかることから、費用も割高に設定されることが多いようです。

「ワキガ・多汗症」手術法ヒストリー

超音波治療法がなぜそんなに優れていると言えるのか。そのことを理解していただくための第一歩として、自己流のケアや医学的裏付けを伴わない治療法の問題点をみてきました。そして、さまざまなケア方法と比較してみても、汗腺類を完全に破壊できる外科手術、とりわけ最新の「超音波治療法」がもっとも自信を持っておすすめできる治療法であることをお知らせしました。もちろん、外科手術も最初から完壁なものだったわけではありません。

「ワキガ・多汗症」を根本的に治療するには、文字通り、その根元、つまり発生源である汗腺類を破壊するしかありません。それ以外の方法では、多少の軽減や一時しのぎにしかならないのが現実だからです。文明や科学技術の発達とともに増え続ける新しい疾患に対して、西洋医学が完全にカバーできているとは言えません。場合によっては、近代西洋医学以外の伝承医学や民間療法など、科学的に検証されていないアプローチにも十分な敬意を払うべきだと考えています。

「確実に治す」という目的にそって言えば、外科手術が最良の治療法であることは確かであり、これまでにも、「根本治療には、汗腺類の破壊」という考えに基づいたさまざまな手術方法が行われてきました。しかし、それらにもやはり一長一短があり、治療効果や安全性にもかなりバラつきがあったのは否めません。最先端の「超音波治療」の解説に入る前に、まずは従来の手術方法とその問題点を明らかにしていくことにしましょう。その変遷の理由をみていくことで、より超音波治療の優位性がご理解いただけると思います。

確実で安全な解決法は、やはり外科手術です

ここまでに検証してきたセルフケアやエステでの治療法は、部分的な効果はあるものの、「軽減・予防」の域を出なかったり、費用対効果の面で疑問があったり、場合によっては逆効果と思われる方法もありました。一体、「ワキガ・多汗症」を根本的に治療するには、どうしたらいいのでしょうか? 最も安全で確実な方法は、やはり外科手術であるといえます。「手術」という言葉を聞くと尻込みしてしまう人も多いかもしれませんが、それは、テレビドラマで観るような、物々しい手術室のイメージ、あるいは合併症、後遺症、傷跡といったネガティブな言葉を連想されるからではないでしょうか。

まずはそのイメージをいったん捨ててください。今はメスも使わず、入院の必要もない簡単で安全な手術法もあるのですから。確かに、過去の「ワキガ・多汗症」手術には、後遺症や再発という問題点がいくつかあったのは事実です。しかし、そんな不完全な治療法がいつまでも放置されているわけがありません。医療の世界はまさに日進月歩。日々、進化しているのです。その最先端治療が「超音波治療」です。これは過去の治療法が抱えていた問題点をすべてクリアした画期的な方法で、医療の最先端を行くアメリカにおいても、最も新しく、信頼に催する治療法です。その最大の特長は、従来の治療法に比べ、格段に精度と確実性が高い治療効果を期待できる点にあります。

どんなに強いワキガ臭も通常以下のレベルまでには引き下げることができ、再発してしまう心配はほとんどありません。また、痛みがなく、後遺症や醜い傷跡が残らないこと、両ワキでわずか30分という短時間で施術が完了し、入院や通院の必要もないことも大きなメリットです。汗とニオイの悩みは本当に深刻なものです。さまざまな方法を試みたにも関わらず、どれも一長一短だったり、効果が長続きしなかったりなど、今まで落胆の連続だった方にも、長年の悩みを根本的に解消する治療法、それが「超音波治療」なのです。

エステのワキガ治療とは?

(電気凝固法)
毛根から数ミリ離れた皮膚に針を刺し、高周波電流を流して、毛根を固めて抜き取ってしまうという方法で、これも永久脱毛法として一般的に普及しています。毛根とともに、「アポクリン汗腺や皮脂腺までも破壊できる」というのが、この方法のキャッチフレーズですが、やはり汗腺類は完全に破壊することは難しいのが現実です。電気分解法と同様、汗腺類はわずか2~3カ月で再び活動を始めてしまうからです。つまり、ワキガは再発する運命にあります。「再発」というと、症状が強すぎるためと考えられがちですが、実は一時しのぎにすぎない治療法だったということなのです。

(インフォレーゼ)
前記したものは、脱毛法を応用したものですが、この方法はワキガ対策として考案されたものです。ホルマリン溶液に浸したガーゼに電極を巻きつけ、それをワキに当てて電流を流し、アポクリン汗腺の分泌口を破壊するというものです。皮膚への影響などは比較的安全ですが、これも持続性の点であまり効果が期待できません。その効果は平均して1~2週間ほど。やはり一時しのぎと言わざるをえない方法です。

エステでの治療方法は、脱毛目的の技術を応用したものである場合が多く、そのために永続的な効果は望めないのが事実です。痛みに耐えながら、長い期間と高い費用をかけ、さらに肌トラブルのリスクも背負う。それでいて、ほんの数カ月で再発したというのでは割に合いませんね。たとえ安全だとしても、その効果が数週間だとわかっていれば、あなたは選択されるでしょうか。エステティックサロンは、本来の美容効果や癒しを求めて利用される方が賢明なのではないかと思われます。

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