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確実で安全な解決法は、やはり外科手術です

ここまでに検証してきたセルフケアやエステでの治療法は、部分的な効果はあるものの、「軽減・予防」の域を出なかったり、費用対効果の面で疑問があったり、場合によっては逆効果と思われる方法もありました。一体、「ワキガ・多汗症」を根本的に治療するには、どうしたらいいのでしょうか? 最も安全で確実な方法は、やはり外科手術であるといえます。「手術」という言葉を聞くと尻込みしてしまう人も多いかもしれませんが、それは、テレビドラマで観るような、物々しい手術室のイメージ、あるいは合併症、後遺症、傷跡といったネガティブな言葉を連想されるからではないでしょうか。

まずはそのイメージをいったん捨ててください。今はメスも使わず、入院の必要もない簡単で安全な手術法もあるのですから。確かに、過去の「ワキガ・多汗症」手術には、後遺症や再発という問題点がいくつかあったのは事実です。しかし、そんな不完全な治療法がいつまでも放置されているわけがありません。医療の世界はまさに日進月歩。日々、進化しているのです。その最先端治療が「超音波治療」です。これは過去の治療法が抱えていた問題点をすべてクリアした画期的な方法で、医療の最先端を行くアメリカにおいても、最も新しく、信頼に催する治療法です。その最大の特長は、従来の治療法に比べ、格段に精度と確実性が高い治療効果を期待できる点にあります。

どんなに強いワキガ臭も通常以下のレベルまでには引き下げることができ、再発してしまう心配はほとんどありません。また、痛みがなく、後遺症や醜い傷跡が残らないこと、両ワキでわずか30分という短時間で施術が完了し、入院や通院の必要もないことも大きなメリットです。汗とニオイの悩みは本当に深刻なものです。さまざまな方法を試みたにも関わらず、どれも一長一短だったり、効果が長続きしなかったりなど、今まで落胆の連続だった方にも、長年の悩みを根本的に解消する治療法、それが「超音波治療」なのです。

エステのワキガ治療とは?

(電気凝固法)
毛根から数ミリ離れた皮膚に針を刺し、高周波電流を流して、毛根を固めて抜き取ってしまうという方法で、これも永久脱毛法として一般的に普及しています。毛根とともに、「アポクリン汗腺や皮脂腺までも破壊できる」というのが、この方法のキャッチフレーズですが、やはり汗腺類は完全に破壊することは難しいのが現実です。電気分解法と同様、汗腺類はわずか2~3カ月で再び活動を始めてしまうからです。つまり、ワキガは再発する運命にあります。「再発」というと、症状が強すぎるためと考えられがちですが、実は一時しのぎにすぎない治療法だったということなのです。

(インフォレーゼ)
前記したものは、脱毛法を応用したものですが、この方法はワキガ対策として考案されたものです。ホルマリン溶液に浸したガーゼに電極を巻きつけ、それをワキに当てて電流を流し、アポクリン汗腺の分泌口を破壊するというものです。皮膚への影響などは比較的安全ですが、これも持続性の点であまり効果が期待できません。その効果は平均して1~2週間ほど。やはり一時しのぎと言わざるをえない方法です。

エステでの治療方法は、脱毛目的の技術を応用したものである場合が多く、そのために永続的な効果は望めないのが事実です。痛みに耐えながら、長い期間と高い費用をかけ、さらに肌トラブルのリスクも背負う。それでいて、ほんの数カ月で再発したというのでは割に合いませんね。たとえ安全だとしても、その効果が数週間だとわかっていれば、あなたは選択されるでしょうか。エステティックサロンは、本来の美容効果や癒しを求めて利用される方が賢明なのではないかと思われます。

エステなら敷居が低いか?

女性誌やインターネットにおけるエステティックサロンの広告でも、ワキガ治療を謳ったものをよく目にします。エステティックサロンで受けられる施術内容は、ひと昔前の美顔中心のものから、痩身やムダ毛処理など、若い女性にアピールするメニューに裾野を広げ、より身近な癒しの空間となっているようです。医療機関に比べて気軽に足を運べるでしょうし、脱毛の相談に行って、「ワキガ治療もできますよ」と勧められるケースもあるでしょう。

しかしながら、「エステでワキガ治療をしたのですが、再発したらしくて…」と、クリニックへ再治療にいらっしゃる患者さんが少なくないのも事実なのです。エステでのワキガ治療はクリニックと違い、永久脱毛の技術を応用した理学療法です。これにも、さまざまな種類がありますが、本当にワキガや多汗症が治せるか?というと、いくつかの疑問があります。その一つ一つを検証してみましょう。

(電気分解法)
毛穴に針を刺して電流を流すことで毛根を破壊する、脱毛法としては最もポピュラーな方法です。「毛根とともにアポクリン汗腺の分泌口も破壊できるので、ワキガにも効果がある」という理屈です。一見、合理的な方法に思えますが、これにはいくつか難点があります。まず、ワキ毛を1本ずつ処理していくので、非常に時間がかかるということです。ワキ毛の量は個人差がありますが、片側で約800本。それを1本ずつ処理していくわけですから、最低でも数ヶ月、人によっては2年近くかかるケースもあります。

しかも費用はかかった時間に比例しますから、決して安い金額ではないと思われます。最大の欠点は「痛みが伴う」という点でしょう。ワキの下は、ただでさえ敏感な場所です。電気分解法は、この毛穴に針を差すわけですから、しばしば痛みを伴います。エステは医療機関ではないので麻酔が使えません。数百回も続く痛みに耐えかねて、クリニックでのレーザー脱毛へ駆け込んでくる患者さんも後を絶たないのです。何よりも、この方法ではもともと脱毛が目的です。毛根の処理はできたとしても、アポクリン汗腺を完全に破壊することは難しく、単に汗腺の出口を塞ぐだけに過ぎません。

時間が経てば汗腺はまた開口して、再び汗は分泌するようになります。しかも、この方法ではエクリン汗腺は破壊することができません。多汗症も併発している場合は全く効果がないばかりか、時には毛穴を広げてしまい、かえって汗の量を増やす結果にもなりかねません。その結果、「治療したのに再発した」ということになるわけですが、もともと「一時しのぎ」にしかなっていない場合も多いようです。電気分解法は、脱毛法としては広く普及していますが、完全脱毛の成功率は約40%程度でしょう。

最適なウキ汗・ウキ臭対策は?③

●食事を変えてみる
動物性脂肪や動物性タンパク、乳製品、香辛料などを摂りすぎると汗腺類が刺激され、ワキ臭を助長することをご説明しました。だからといって、これらを一切食べなければ、ワキガが治るということではありませんし、栄養面でも決しておすすめできることではありません。ワキガはあくまでも体質であって、食べた物がそのまま体質を左右するわけではないからです。

肉類、レバー、乳製品などには、皮膚の健康や免疫力強化などに役立つ、ビタミンAやB群が豊富に含まれています。これらを絶ってしまうと、肌はシワシワ、髪はパサパサ、女性でひどい場合には生理が止まるなど、健康や美容面に思わぬ影響が出ることもあり、ニオイの軽減という目的と天秤にかけると、とても釣り合いはとれません。ましてや育ち盛りの年齢ではおすすめできかねます。

「摂りすぎはいけない」のは誰でも知っていることですが、どこからが「摂りすぎ」なのかは判断の難しいところ。あれはダメ、これもダメと、マイナス面ばかりを考えすぎてはストレスの原因にもなりますね。そこで、私がよくおすすめするのが、穀物や野菜と豆類、魚介や海草が中心の伝統的な日本食です。ビタミン類豊富な緑黄色野菜とミネラルが豊富な魚介類をたっぷりと摂取できる、栄養バランスのいい食事をとることが何より大切なのです。

1977年、アメリカ上院栄養問題特別委員会が、慢性病と食事との関係について世界的な調査した「マクガバン・レポート」で、人類の理想の食事は、「元禄時代以前の日本の食事」であると発表されています。現在の世界的な日本食ブームはここから生まれたといってもいいでしょう。そのお膝元である日本が、逆に偏った食生活に傾いているのは皮肉な話です。

話が拡がり過ぎてしまいましたが、ワキ臭の軽減や悪化を防ぐための基本的なケアとしてはもちろん、美容や健康のためにも心がけていただきたいポイントです。しかしながら、すでに盛んに活動している汗腺類の働きを完全に抑えるものではなく、治療の補助的手段であることはご理解いただけると思います。

最適なウキ汗・ウキ臭対策は?②

(制汗剤)
制汗剤とは皮膚の毛細血管を収縮させることで、発汗を抑える効果を狙った、いわゆる「汗止め」です。こうした汗止めには、古くはミョウバンがよく使われていました。どちらもニオイのもとにむる汗を抑えるわけですから、ある程度はニオイを減少させる効果はあります。しかし、残念ながらその効果はよく持って半日から一日程度です。毎日、定期的に使う必要があり、かなりの手間が掛かるといえます。

(消臭剤)
消臭剤はトイレや室内のニオイ消しと同じ原理で、イヤなニオイを中和するものと、他の香りで覆い隠すタイプがあります。これには、ローション、クリーム、スプレー、パウダーなど、さまざまなタイプがあります。特に効果が期待できそうなのは、ローションやクリームの肌に直接塗り込むタイプものです。この場合も、ワキガ臭が強ければ、香水と同様にワキガ臭と混じり合って逆効果になってしまう可能性があるので要注意です。

(殺菌剤)
殺菌剤は、過酸化亜鉛や硫酸オキシキノリン、ヘキサシミンなどの薬剤を配合したものが多く、ニオイの元凶となる皮膚の細菌をやっつけるものです。これらもそれなりの効果は期待できますが、日常的に長期間使用するには、皮膚への影響が心配です。これらのデオドラント製品は、気軽に使えることが最大のメリットです。普通の汗っかきさん、つまりエクリン汗やそのニオイを抑えるには効果が望めますが、強いワキガ臭を完全にカバーすることは不可能です。また、これらの製品は使用前に皮膚を清潔にしなければならず、しかも汗をかくと消臭効果が衰えてしまいます。一定の短期間に使用するには有効ですが、やはり毎日使うとなると、それなりの手間と出費、さらには皮膚へのダメージも考えておく必要がありそうです。

最適なウキ汗・ウキ臭対策は?①

●香水などでニオイを抑える
香水やオーデコロンなど他の香りをつけて、ニオイを抑える”マスキング”方法を続けている方もいらっしゃると思います。心安らぐフローラルの香りなどをつければ、ワキ臭も少しは和らぎ、気分転換にもなりますね。軽度なワキガ体質の方なら、ある程度の効果が期待できるでしょう。けれども、強いワキガ臭を紛らわすには、相当に香りの強いものを使用しなければなりません。すると、どんなことが起きるでしょうか? 香水の香りとワキガ臭という個性の強いニオイが混じって、強い刺激臭になってしまうことがあるのです。

人によっては、ワキガ以上の悪臭に感じることもあり、これでは香りの演出も逆効果です。最近は、アロマテラピーなどを勉強して、自分で香りを調合する方もいらっしやいます。殺菌効果もあるティートゥリーなど、エッセンスオイルにはさまざまな効果があるようですが、肌につけるとなると希釈や調合の仕方など、専門的な勉強が必要であり、場合によってはやはり炎症を起こす可能性もあることを知っておいてください。

●デオドラント製品を使いこなす
デオドラント製品と呼ばれるものはどうでしょうか? 近年の清潔志向、消臭志向を反映してか、今や携帯電話と同じく、中高生でも日常的に携行しているとも言われ、その数は200種類近くもあるとか。これらのデオドラント製品は大きく三種類に分類できます。汗を抑える「制汗剤」、ニオイを消す「消臭剤」、そしてニオイの原因となる雑菌を消す「殺菌剤」です。